○九戸村公共物管理条例

平成15年12月24日

条例第24号

(目的)

第1条 この条例は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、公共物の管理及び利活用の適正を図るために必要な事項を定め、もって公共の安全を保持し、かつ、公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「公共物」とは、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律(平成11年法律第87号)第113条及び国有財産特別措置法(昭和27年法律第219号)第5条第1項第5号の規定により取得した道路、河川(溜池、湖沼を含む。)で一般公共の用に供されている土地(その土地の定着物を含む。)のうち道路法(昭和27年法律第180号)並びに河川法(昭和39年法律第167号)及び下水道法(昭和33年法律第79号)その他の法令が適用され又は準用されないものをいう。

(行為の許可)

第3条 次の各号の1に掲げる行為をしようとする者は、規則で定めるところにより、村長の許可を受けなければならない。

(1) 公共物の用途を廃止すること。

(2) 公共物の用途の一部若しくは全部の変更又は併用して利用すること。

(3) 公共物を付替え、若しくは変換して利用すること。

(4) 公共物内において工作物を新築し、増築し、又は除却すること。

(5) 公共物内において掘削、盛土その他の形状の変更をすること。

(6) 公共物内において土石、竹木、芝草その他の産出物を採取すること。

(7) 河川の流水を占用すること。

2 前項の許可を受けた者は、許可に係る区域その他許可の内容(期間の伸長を除く。)を変更しようとするときは、規則で定めるところにより、村長の許可を受けなければならない。

3 村長は、前2項の許可に、公共物の管理上必要な条件を付することができる。

(行為の禁止)

第4条 公共物に関しては、次に掲げる行為をしてはならない。

(1) 公共物を損傷すること。

(2) 公共物に土石、砂礫、竹木等を堆積すること。

(3) 公共物に産業廃棄物等のゴミ、汚物、毒物その他これらに類するものを投棄すること。

(4) 前各号に掲げるもののほか、公共物の保全又は利用に支障を及ぼすおそれのある行為をすること。

(権利の貸与等の禁止)

第5条 第3条第1項の許可を受けた者は、当該許可に基づく権利を他人に貸与し、又は担保に供してはならない。

2 第3条第1項の許可に基づく権利義務は、村長の許可を受けなければ、他人に譲渡することができない。

(許可に基づく地位の承継)

第6条 第3条第1項の許可を受けた者について相続又は合併があったときは、相続人(相続人が2人以上ある場合において、その全員の同意により承継すべき相続人を選定したときは、その者)又は合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人は、当該許可を受けた者の地位を承継する。

2 前項の規定により第3条第1項の許可を受けた者の地位を承継した者は、規則で定めるところにより、その事実を証する書面を添えて、その旨を村長に届け出なければならない。

(許可の取消し等)

第7条 村長は、次の各号のいずれかに該当する者に対してその許可を取消し、若しくはその条件を変更し、又はその行為の中止、工作物の改築、移転若しくは除却、その行為若しくは工作物により生じた若しくは生ずべき公共物の管理上の障害を除去し、若しくは予防するために必要な施設の設置若しくは原状回復を命ずることができる。

(1) 第3条第1項又は第2項の規定に違反した者

(2) 第3条第1項又は第2項の許可に付した条件に違反した者

(3) 偽りその他不正の行為により第3条第1項又は第2項の許可を受けた者

2 村長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、第3条第1項又は第2項の許可を受けた者に対し前項に規定する処分をし、又は同項に規定する必要な措置を命ずることができる。

(1) 第3条第1項又は第2項の許可に係る公共物について、国又は地方公共団体が使用する必要を生じた場合

(2) その他公益上やむを得ない場合

(原状回復義務)

第8条 第3条第1項の許可を受けて工作物を設置している者は、当該許可期間が満了し、又は工作物の用途を廃したときは、遅滞なく当該工作物を除却し、公共物を原状に回復しなければならない。ただし、村長がその必要がないと認めるときは、この限りでない。

(使用料)

第9条 村長は、第3条第1項の許可を受けた者から、別表に定める使用料(以下「使用料」という。)を許可の際、徴収する。ただし、許可の期限が2会計年度以上にわたる場合で村長が特に必要と認めるときは、許可の際に当該許可の期間に相当する使用料を徴収することができる。

2 村長は、特に必要と認める者に対しては、その使用料を減免することができる。

3 既に納付した使用料は還付しない。ただし、第7条第2項の規定により許可を取消した場合その他村長が特別の事情があると認めるときは、この限りでない。

(国等の特例)

第10条 国及び地方公共団体が行う事業のための第3条各号に掲げる行為については、同条の規定にかかわらず、これらの事業を行う者があらかじめ村長と協議しなければならない。協議した事項を変更しようとするときも同様とする。

(協議による境界の決定)

第11条 村長は、公共物の境界が明らかでないため公共物の管理に支障があるときは、隣接土地所有者(承継人・譲受人を含む。以下「隣接土地所有者等」という。)に対し境界を明らかにするための協議を求めることができる。

2 前項の規定は隣接土地所有者等からの求めも同様とする。

3 隣接土地所有者等が、第3条の許可を申請する場合、公共物の境界を明らかにするための協議をしなければならない。

4 前各号の協議をしようとする者は、規則で定めるところにより行うものとする。

(立ち入り検査)

第12条 村長は、この条例を施行するため必要がある場合においては、その指定する職員に許可若しくは承認にかかる工事その他の行為に係る場所若しくは承認を受けた者の事務所に立ち入り、工事その他の行為の状況又は工作物、帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。

(罰則)

第13条 次の各号に該当する者は、5万円以下の過料に処する。

(1) 第3条の規定に違反して同条各号に掲げる行為をした者

(2) 第4条の規定に違反した者

(3) 第7条の規定による村長の命令に違反した者

(4) 前条の規定に違反して検査を拒み、又は妨げた者

2 偽りその他不正の行為により使用料の徴収を免れた者については、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。

(規則への委任)

第14条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

1 この条例は、平成16年1月1日から施行する。

2 この条例施行の際、現に道路法等適用を受けない公共用財産の使用等に関する条例(平成12年岩手県条例第39号。以下「県条例」という。)による許可を受けている者は、第3条第1項の許可を受けている者とみなす。この場合において、既にこの者から県条例の規定に基づき使用料を徴収しているときは、当該使用料のうち、この条例施行の日以降の期間に係る分については、第9条第1項の使用料として徴収したものとみなす。

別表(第9条関係)

使用料

区分

単位

金額(円)

通路、耕地その他これらに類するもの

1平方メートルにつき1年

6

漁業のための工作物の設置

18

電柱又は支柱の設置

1本につき1年

190

軌道その他これらに類するもの

1メートルにつき1年

31

管、ケーブルその他これらに類するものの埋架設

18

その他のもの

類似の区分に準じて村長が定める額

備考

1 面積又は長さにおいてこの表に定める単位に満たない端数は、これを切り上げる。

2 使用の期間が1年に満たない場合は月割り額とし、その期間が1月に満たない場合はこれを1月とみなして計算する。

3 1件の使用料が100円未満の場合は、100円とする。

九戸村公共物管理条例

平成15年12月24日 条例第24号

(平成16年1月1日施行)